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なつみ憂のブログ

なつみ憂のブログです(旧・文化ウェブbeta)

tofubeats『POSITIVE』レビュー - シニカルでもアホでもなく

フランスのエレクトロデュオ、Justiceのギャスパール・オジェは2011年のインタビューで自身の音楽性を問われてこのように答えている。

『いまの時代はシニカルかアホかのどちらかに偏りすぎていて、ナイーブさに欠けるよね。僕たちは60〜70年代にあったようなロマンティックなセンチメンタルさを併せ持っているんだ』(bounce337より)

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アイドルにはやっぱり性器が無いらしい

 

なつみ「いやあ、なかなか燃えるニュースだよね。」

 

司会者「安保法案が霞んでしまったという」

 

なつみ「やっぱりね、アイドルには性器が無い、あってはならないという事がはっきりしつつある。これなかなか面白い問題なので、参考資料に触れつつ考察していきたいんですけども。まず松谷創一郎の『ギャルと不思議ちゃん論 ― 女の子たちの三十年戦争』によれば、近代化以降の日本は身体的に成熟していながらも性的であってはならないという矛盾を抱えた存在、松谷氏の言葉で言うと『少女』を生み出したという。」

 

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SEALDsがなぜバカにされるかを小学生にも分かるように説明する

SEALDs

参照:asahi.com

 

小学生「安保法案、可決されちゃったね。これで日本が戦争に参加するようになるし、僕も大人になったらどこか外国で戦ったりしないとダメなのかなあ」

 

「今回の安保法案に関しては、あれが通ったところでそこまで戦争の心配をする必要は無いと思うよ。もちろん自民党のやり方は滅茶苦茶なところがあるし、安倍首相もここ数ヶ月酷い発言を繰り返してきた。けどそれとは別に、法案の内容から考えて、これですぐに戦争に巻き込まれるとか、徴兵制が始まるとかって言う事は全然ない。というか戦争云々以上に、このまま自民党政権を放っておいたらちょっとまずいことになるのは間違いないね。もっと根本的なところを危惧すべきだとはおもうんだけど」

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なぜ今「スクールカースト」か? - 朝井リョウ、R-指定に見る教室内的想像力

ここ数年で、「スクールカースト」という言葉が一般的に定着した。

 

本田由紀の弟子・鈴木翔による、その名もずばり『教室内(スクール)カースト 』という新書が出て話題になったのが2012年の12月。このあたりから、それまで漠然と捉えられていた「教室内の上下関係」というものがより明確に意識されるようになった印象がある。そして同年の8月、この一種の「スクールカーストブーム」の伏線ともなったといえる映画が公開された。『桐島、部活やめるってよ 』である。

 

スクールカースト

 

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FNS歌謡祭のコラボ歌手は何故「見つめ合う」のか? - 音楽番組と日常性の距離感

なつみ「あれさえ止めてくれたら、FNSは本当に完璧なコンテンツなんだけどねえ」

 

司会者「確かに不思議というか、見てて恥ずかしくなってしまう」

 

なつみ「取りあえずいくつか記憶に残る所を挙げていこうか。まずは2012冬のTAKAHIRO(EXILE)×JUJUの『やさしさで溢れるように』。JUJUの代表的なバラードソングで、サビの力強く広がっていくような展開が胸を打つ名曲だ。そういった曲の特徴をしっかり抑え過ぎたせいなのか、サビに入ると二人は身体を向け合って、終始見つめ合いながら歌うという演出が始まる。」

 

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『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』 - 抑圧と未成熟の芸術

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ここ2〜3年の間、アメリカ映画界では20世紀の大衆音楽を振り返るような作品が実に多く作られている。

フォー・シーズンズの栄光と挫折の軌跡を描いた『ジャージー・ボーイズ』は、イーストウッドの底知れなさを改めて思い知らされる傑作だった。チャドウィック・ボーズマンの凄い演技が見られた『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』も強く記憶に残っている。そして伝説のヒップホップグループ「N.W.A」の伝記映画として話題の『Straight Outta Compton』は、現在アメリカ国内で驚異的なヒットを記録している。(公開2週目にして興行収入は2680万ドル!)

このような最近の流れの中で、またひとつ注目すべき作品が生まれた。

『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』は、ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの半生を描く伝記映画である。ポップス史に残る傑作と言われるロックアルバム、「ペット・サウンズ」の制作後にLSD依存で精神を病んでいく様子と、恋人・メリンダとの出会いによって立ち直って行く様子を交互に描いていく。当然ながら、劇中にはザ・ビーチ・ボーイズの往年のヒット曲が流れまくり、西海岸のからっとしたトーンが実に気持ち良い。 

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