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なつみ憂のブログ

主に本や映画について。高学歴ニート→Webデザイナー

文章が本当に上手いライター・批評家5人

内容はもちろん、文章そのものに感銘を受けるライター・批評家

「文章が上手い」ってなんだろう。

世の中には文章が上手い人とそうでない人がいる。「文章が上手い」とはどういう事なのか、人によって考え方は分かれるかもしれない。でも、読んでいて気持ち良くなれるような文章はそうでないものとは確かな違いがある。一見同じ様な日本語を使って同じように書かれているのに、このような違いが出るのは本当に不思議だと思う。

ブログを書くようになると、「文章力」について関心が向くようになる。ただ、いわゆる「上手い文章」がこのような一般的なブログを書く上で良いものなのかと言うと、そんなことも無い。SEOやアドセンスのガイドラインを意識しながら書くと、どうしても普通より不自然な文章にならざるを得なくなってしまう。

少しでも良い文章を書きたい!

それでもやはり、少しでも僕の考えや伝えたい事が読者にスムーズに届くように、読みやすい文章にしようと思いながら書いている。良い記事・良い文章を書く為には、沢山書くのはもちろんだが、優れた文章を多く読むことも当然重要だ。僕は活字が好きなのでネットや本で常に何かしらの文章を読んでいるが、ときどき「この人は本当に文章が上手い・・」と感心してしまう書き手がいる。

こちらでは僕が特に感銘を受けた現役の文章家、5人をご紹介します。一般的にライター・批評家として知られている方々が中心です。小説や戯曲など、フィクション作品を主としている作家はここでは含めていません。

 

本当に文章が上手いと思う5人のライター・批評家

松尾潔

音楽ライターであり音楽プロデューサーでもある松尾潔。宇多田ヒカル、ケミストリー、エグザイルなど数え上げればキリが無いほどのアーティストの関わっていて、ある時期には日本の一般家庭で、彼が制作に携わったCDが無い家は無いだろうとすら言われていたらしい。

つまりプロデューサーとしても他に類を見ないほどの才能がある松尾氏だが、ライターとしても本当に素晴らしい。ブラック・ミュージックに関する知識量が本当に凄いし、読んでいるだけで頭が良くなった気分になって来る。また、多くの海外アーティストにインタビューをしていて、ジェームズ・ブラウン、クインシー・ジョーンズなど蒼々たる名前が普通に出てきたりする。

ラジオ等での軽妙な語り口とは対照的に、文体はとても真面目かつ男らしい印象。全く気取っている所も無くて読みやすい。松尾氏のパーソナリティや経歴、考え方をある程度把握した上で「松尾潔のメロウな日々」を読むと、その時代毎の音楽シーン空気感みたいなものが手に取るようにわかる気がする。

東浩紀

日本のオタク文化を考える上で避けて通れない大名著「動物化するポストモダン 」がなんといっても有名。元々はデリダという哲学者の研究をしていて、本人はあえてそう言わないが哲学者という肩書きが冠せられる事もある。博士論文をまとめた「存在論的、郵便的」なんかはあまりに難しいのだが、2014年に出て紀伊国屋人文大賞を受賞した「弱いつながり 検索ワードを探す旅 」は非常に平易で読みやすく書かれている。

東氏の文章は独特の手触りがあって、非常に明晰で堅固な論理構成がなされていながらも、どこかふんわりしているというか、常に読者に寄り添っているような感じがする。自身の読者を突き放す様な言動が目立つ東ではあるが、文章そのものからは読者に対するある種の誠意、リスペクトが感じ取れる。自分と読者の距離感を正確に捉えて文章を書いているため、説明過多にもならず、説明不足にもならず結果として読みやすいのではないだろうか。

高橋ヨシキ

「サタニスト(=悪魔主義者)」を自称する赤髪ロンゲの映画ライター・グラフィックデザイナー、高橋ヨシキ。彼の主張の基本は、「周囲の承認を得る為に口で綺麗ごとだけ言っておきながら、現実から目を背けてのほほんとしている輩は許さん」というものだ。映画評論にもそんな彼の思想が現れており、読んでいるだけでスカッとしてくる。映画の知識はもちろんの事、近現代史や宗教に関する知識もかなり凄い。

おそらく英語の文献や翻訳文を大量に読み込んでいるのだと思うが、高橋氏自身の文章も外国語を翻訳したような日本語のような調子なのが特徴的だ。英語で考え、日本語でアウトプットしているような感じを受ける。文章そのものは極めて実直で誠実さを感じさせる一方、毒々しく攻撃的なのが魅力的で、読んでいるとクセになって来る。

柄谷行人

現在の日本の評論家の中でも、最大の重鎮の一人といっても良いであろう人物。僕が唯一ちゃんと読み通したのがこの「日本近代文学の起源」。現在に至るまで数々の本で引用・言及されている、日本の批評の歴史におけるクラシックともいえる一冊だと思う。

その内容の斬新な視点や圧倒的な射程に感嘆するのはもちろん、文章も本当に美しい。明治時代の小説なんかを扱っているので取っ付きにくい部分があったりするのだが、リズムの良い文章の運びと、ときおりバシッと決まる比喩が本当におしゃれ。

菊地成孔

ジャズミュージシャンとして世界的に活躍している菊地成孔。兄はライトノベルの元祖とも言われている菊地秀行で、成孔氏自身も文筆家という肩書きで活動している。

フロイディアン(フロイト主義者)を自称している菊地氏だが、哲学や文学にたいする造詣が驚くほど深い。なおかつその文章はそれ自体がモダンジャズのように流麗でひねりが利いていて、読めば読むほどはまっていくような魅力に溢れている。ありきたりな言い方だが本当に「セクシーな」文章だと思う。

個人的に面白くて何度も読んだのは「アフロ・ディズニー 」でこちらは慶応大学の講義録。書かれた本だと映画評論の「ユングのサウンドトラック 」、ファッションショーの音楽について書かれた「服は何故音楽を必要とするのか? 」などがある。いずれも興味が合えば絶対に面白いので、一度手に取ってみて欲しい。

 

 

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